FX取引において、成功するためには市場の動向を正確に予測することが重要であり、そのためには多角的な視点からの分析が求められる。
つまり、自分が今相場のどこで何をしているのかを俯瞰で知るということ。それができないと、遭難してしまい、相場では簡単に退場させられてしまう。
マルチタイムフレーム分析(MTF分析)は、その中でも効果的な手法の一つだと思う。MTF分析とは、異なる時間枠のチャートを同時に分析することで、より包括的な市場の理解を目指す手法のことで、使いこなすには訓練が必要。
MTF分析の基本
マルチタイムフレーム分析とは、複数の異なる時間枠で同一の通貨ペアのチャートを確認する分析手法。
トレーダーは通常、短期、中期、長期の三つの時間枠を用いて分析を行う。たとえば、長期トレンドを確認するために日足チャートを使用し、中期トレンドを確認するために4時間足を、短期トレンドを確認するために1時間足や15分足を使用する。これにより、市場の大きな動向と短期的な変動を同時に把握することが可能になる。
MTF分析の最大の利点は、複数の時間枠を組み合わせることで、より高精度なエントリーポイントを特定できる点にある。
たとえば、長期的な上昇トレンドを確認した後、中期的な押し目を狙ってエントリーし、短期的な過熱感や反転サインを参考にしてエグジットする、といった戦略が考えられる。
これにより、トレーダーは大局を見失うことなく、短期的な利益を追求することができる。大きなトレンドを小さな足でフォローするということ。大きな波を乗りこなすのは難しくても、その大きな波によって生じる小さな波をうまく乗りこなそうという考え方。
MTF分析の利点
MTF分析の主な利点は、以下の三つに集約される。
1. 市場の大局観を把握する
異なる時間枠のチャートを組み合わせて分析することで、市場の大局観を把握しやすくなる。自分のいる海には何があるのかをまず把握すること。
長期的なトレンドを確認することで、市場の方向性を見極めることが可能。また、中期的な動きでトレンドの強さや継続性を確認し、短期的な動きで具体的なエントリーポイントを見つけることができる。
これにより、トレーダーは市場の大きな流れに逆らわずに取引を行うことができる。小さな波の動きでは逆張りでも、大きなうねりで順張りなら利益方向に向かう確率があがるということ。
2. エントリーとエグジットの精度向上
MTF分析は、エントリーとエグジットのタイミングを正確に見極めるためにも役立つ。たとえば、長期トレンドが上昇を示している場合でも、短期的な下落が発生することがある。
このような場合、短期チャートで反転の兆候を確認し、エントリーすることで、リスクを抑えながら利益を狙うことができる。
つまり、短期足での反転のプライスアクションでエントリーしたとして、たとえその方向が否定されたとしても、短期足でのプライスアクションが崩れたところで損切りすれば損を小さく抑えられる。
逆に思った方向に進んだ場合は、うまく行けば大きな波の初動を捉えることも可能であり、利益を最大限伸ばすこともできる。
このように、トレーダーは無駄な損失を避け、効率的な取引を行うことが可能になる。
トレーダーの心理分析
MTF分析を行う際、トレーダーの心理状態も重要な要素となる。市場はトレーダーの集団心理によって動いており、その心理状態を理解することが、成功するための鍵となる。
1. 群集心理とトレンドフォロー
市場におけるトレンドは、多くのトレーダーが同じ方向にポジションを持つことで形成される。
トレーダーは、他者の行動に影響を受けやすく、群集心理が働くことでトレンドが加速する。大きなラインを割った場合、多くのトレーダーが損切りするためそれがトレンドの転換となることがある。
このような心理状態を理解し、トレンドに乗ることで、利益を上げることができる。
ただし、群集心理が過度に働くと、トレンドが行き過ぎることもあり、反転のリスクも高まる。欧州時間では特に、飛び出した値幅分全戻しすることも多い。
MTF分析をすることで、飛び出した価格の方向が大局とは逆であれば、安易についていくのではなく、騙しを疑って慎重になれる。
2. 恐怖と欲望
トレーダーの心理状態は、恐怖と欲望という二つの感情に大きく影響される。恐怖は損失を避けるための感情であり、トレーダーがポジションを早めに手放す原因となる。一方、欲望は利益を追求する感情であり、トレーダーがリスクを取ってポジションを保持し続ける原因となる。
これらの感情が市場に影響を与えることで、価格の変動が発生する。MTF分析を用いることで、トレーダーはこれらの感情に左右されず、冷静に市場を分析することができる。相場の海で常にコンパスを手放さないようなものだ。
3. プライスアクションと心理分析
プライスアクションは、市場参加者の心理状態を反映するもの。たとえば、強いサポートやレジスタンスラインがある場合、その近辺での価格の動きはトレーダーの心理状態を反映している。
サポートライン付近での反発は、買い手が強く、売り手が弱気であることを示しており、レジスタンスライン付近での反発はその逆である。
MTF分析を用いることで、異なる時間枠でのプライスアクションを確認し、トレーダーの心理状態をより正確に把握することができる。
例えば、異なる時間帯での方向がぶつかるとき、相場は不安定になりやすい。つまり汚いレンジ相場になりやすく、安易に高値安値抜けての追っかけは往復ビンタをくらいやすくなる。
市場における注文の集中は、価格の動きに大きな影響を与える要因の一つ。特に、大口の注文が集中するポイントでは、価格の急激な変動が発生することがある。MTF分析により複数の時間帯が重なるところを探すことにより注文の集中を見つけることができる。
MTF分析をしながら相場の各時間足の目線を把握+プライスアクションでの相場の勢いは今どちらなのかを把握すること。
これだけでも相場の海で遭難する危険はだいぶ避けることができそう。



コメント