【FXの小鬼たち】第3章ロブ・ブッカー師匠

FX

守り重視の100ピップストレーダー

ロブ・ブッカー師匠とは

ロブ・ブッカー師匠の特徴は、防御的なトレードにあります。徹底したバックテストを重視しており、その経歴もユニークです。もともと法律を学び、弁護士を目指していましたが、トレードに出会ったことで弁護士としての人生に疑問を抱き始めました。彼は決して優等生ではなく、法律事務所での研修もうまくいっていませんでしたが、トレードへの興味を持ち続けました。インチキトレーダーに騙されたり、トレードでミスを連発したりしたものの、諦めずに勉強を続けました。

彼のトレードにおける失敗は、多くの人が通る道と言えます。ポジポジ病、ロットの過大、複数通貨ペアの無差別トレード、一日中トレードをし続ける、規律の欠如などが挙げられます。これらの失敗を乗り越えるために、彼はひたすらバックテストと検証を重ね、11ヶ月をかけて上達しました。フルタイムの仕事をしながらの勉強は非常に大変で、睡眠時間を削ってまでトレードを学びました。

ブッカー師匠の素晴らしい点は、

①決意したら諦めないこと
②周囲の成功や金額の大きさを気にせず、自分なりの安定的な利益を生み出すシステムの構築に専念したこと

です。FXをギャンブルと考える人や、ギャンブルのようにトレードしてしまう人は、これらが欠けていることが多いように感じます。

彼は「必要なのは、いくらかの金額を稼ぎ、それを守ること」と述べています。うまくいき始めた師匠は、一度は調子に乗り損切りせずに放置して資金の9割を失いました。この経験から、防御こそ最重要という思考が形成されました。金を守ることは儲けるよりも難しいと彼は考えています。

トレードスタイル

ブッカー師匠は、ロット計算や資金管理を最も重要視し、少額でも毎週利益を出し続けることを目指しています。トレードの主な目標は、稼ぐことではなく初期資金を失わないことです。また、バックテストを行う際、単なる機械任せではなく、実際のチャートを観察することで各通貨の特徴や動きを把握していきました。これにより、検証した通貨と「親しくなった」と表現しています。

バックテストはプログラミングを利用した自動売買ではなく、あくまで裁量の補助として使用していますが、科学的なプロセスであり、実戦トレードの根拠を構築する重要なものと考えています。彼は、過去チャートも2000年以降のものを中心に検証し、それ以前のチャートは今とは異なる動き方をするため、あまり参考にしないそうです。さらに、大きな指標発表直後のトレードは避け、市場が落ち着いてからトレードを始めるという点も参考になります。

1日に3〜6時間のトレードを行い、金額ではなく獲得ピップス数を目標にしています(週に50〜100ポイント)。この目標を超えると規律が緩むため、あえて狙わないという姿勢には、本物のトレーダーの謙虚さと強さを感じます。

また、人と比較しないことが一貫しており、

「稼いでいる周りのトレーダーが自分の借金を返済してくれるわけではないので、気にする必要はない」

と語っています。競争や他人より優れていることを証明する必要はなく、統計的に稼げる分だけ稼げばよいという考え方です。

週の目標を達成した場合、その結果に影響が出ない程度にポジションサイズを落としてトレードを続け、損失を埋めるためにポジションサイズを大きくすることは決してありません。「チリツモこそ正義」という考えを持っています。

短期と長期の使い分け

師匠のトレードスタイルをまとめると、以下の通りです。

1.  短期トレード: ニューヨーク時間に15分足を使用し、「ニューヨーク時間ボックストレード」を行う。最初のトレードで全ポジションを取り、仕切りポイントで手仕舞いする。

2. システム: サポートとレジスタンスに基づくシステムで、明確なエントリーとエグジットシグナルに従う。ニュースやファンダメンタルズは利用しない。

3. 長期トレード: 全ポジションの30〜50%のサイズから始め、相場が期待通りに動くのを確認してからポジションを増やす。

4. コストアベレージ: 負けポジションを増やすことはしない。過去にうまくいかなかったため。

pipoul LABOとしての基本的な相場分析では、ダウカウントがわかりやすい「主役」の時間足を探すことがありますが、資金管理を「主役」に合わせて使い分けるというのも重要なポイントだと思いました。

現在、師匠は主に1時間足を利用し、ポジションを1日以上持ち越すことが多いです。リスクと利益目標を設定しており、トレードを放っておきます。短期チャートではトレンドブレイクアウト、長期ではレンジ相場での調整パターンを狙うというのも面白いところです。さらに資金管理の面では、通常、2〜3個のポジションを同時に保有し、それ以上は持たないようにしているそうです。

資金管理だけでなく、時間足に合わせて狙う波の種類を変えるのも興味深いです。短期でも長期でも、全体のロット数で管理を調整しているのも賢い方法ですね。

ナンピンについては、負けポジションでの増し玉には反対とのことです。pipoul LABOで実践している現在の手法では、前ポジションでのナンピンも行っていますが、師匠は様子見でのエントリーをしない点が異なります。

トレード資金についての重要な考え方

最後に、師匠は「トレードのための余剰資金とは、決して無駄にしていい金ではない」と説いています。トレード資金とは、将来そこにあるであろう金額や生活の質を表すものであり、単純に余剰資金ではなく、はるかに重要なものだという考え方です。確かに、無くしてもいいお金ではなく、たとえなくなったとしても今すぐに困るわけではないが、将来の生活を支えるツールを失うかもしれないという意識は大切です。

より一層資金を守り、無謀なトレードはしないことの大切さを学べました。

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