相場の鉄則を破り、寄り付き後と大引け前の短時間に勝負をかけるクールな破戒者
ヘイズ師匠はとにかくクール。
「トレーダーたるもの、まず自分の強みと限界を理解し、それに従ってトレードしなければならない」
かっこいいですね。クールでありながら、寛大に投資のアドバイスをしてくれる頼れる兄貴。この章は、そんなヘイズ師匠についてです。
根っからのショーター
ヘイズ師匠は逆張りショートの方が得意。それは初心者の頃から今に至るまでショート。これって面白いですよね。得意なのはロングかショートか、はたしてトレードする上でどちらが得意とかあるのか?と最近ちょうど考えていたところでした。
ヘイズ師匠ははっきりと、ショートの方が得意と明言しており、細かいトレードの記録は記されていなかったですが、きっとショートポジションの方が断然多いのでしょう。
やはり余裕資金
余裕資金でトレード。これは第3章ロブ・ブッカー師匠も口を酸っぱくして仰ってました。ヘイズ師匠も同じことを指摘しています。ブッカー師匠はトレードのための余裕資金とはいえ、捨てていい金ではないから大事にいけよと仰ってましたが、ヘイズ師匠はもう一つ、こんな興味深いことを言っています。
「特定の日までに儲けなければならないと考えているトレーダーは必ず損をしている」
つまり、余裕資金でトレードするんだから、利益も余裕を持って考えろよ。ということですね。余裕資金と言いながら、それが虎の子の資金となり、すぐに楽な生活を手に入れたいと思ってしまうと、結局トレード自体が余裕ではなくなってしまいます。それでは本末転倒ということです。
余裕資金でトレードを行うことは、自分の生活を守ることでもありますが、同時に心に余裕を持ってトレードする方法ともいえますね。
トレード手法
ヘイズ師匠は、ナンピンありきのトレードをしています。
「最初のポジションは、最高の仕掛けができる可能性が低い。ポジションを取るときはほとんど常に増し玉を想定している。」
つまり試し玉を打つタイプのトレーダー。最高の仕掛けに囚われすぎると、損切り貧乏になると指摘しています。これは確かにそうだと思いまう。しかし時にナンピン地獄になってしまうこともあるらしいです。
そんな時、当然何らかの明確な損切り基準があるのかと思いきや、なんと明確なストップルールはないそうです。「明確にルールを決めて科学的にやっていては柔軟なトレードはできない」とのこと。システマチックで淡々としているトレーダーと思いきや、損切りについての返答は意外なものでした。
損切りの理由、それは「感覚的なもの」。
え、クールなのに???
しばらく混乱してしまいましたが、次の一言から、師匠の損切りのルールがわかった気がしました。
「トレードは所詮はゲーム。必要なのは、翌日はまたゼロから再スタートすること、すんだことで悩む必要はない。」
なるほど。
師匠の損切りの話を別の視点で見ると、その日のうちに手仕舞いはする。ということのようです。損切りルールを挙げるとすれば、もちろん相場が思惑通りにいかない時、その時の感覚で損切りするのですが、どちらにしてもその日のうちにポジションは全て終わらせ、また次の日、新たに始める。ということですね。時間決算ということだったのか。
時間という観点で師匠の話を読み進めていくと、いかに師匠が時間にこだわっているのかがわかります。
例えばトレードを開始する時間。主にトレードする時間は最初の1時間半に絞っているそうです。そして、そこで5ドルでも勝てばそれでオッケー。そこからのトレードはしない、もしくはかなりロットを抑えて行うというもの。
さらに師匠は、基本的には短時間10分程度のトレードが多く、その中でスケールイン・スケールアウト(分割での仕掛け・分割での手仕舞い)をしています。そうすれば勝率が数倍高まると考えているからです。
でも、もし30分経っても利益にならなければ、自分は間違ったサイドにいると素直に認めるとのこと。これも時間による規律の一つですよね。
こうした規律は、師匠が自身に一番合ったトレードの時刻はどの時間帯か、検証を重ねた結果でした。そして、その時間帯に絞ってからは、徹底してその時間に勝負をかける。
これを徹底できるのは、たしかにクールですね。
ちなみに師匠は15分足を数日分見て、大きな流れを掴んでから5分、3分、1分と落とし込んでいくそうです。
トレードの目標について
ヘイズ師匠は金額の目標はトレードを狂わせるので定めないそうです。ついつい1日いくら稼ごうと目標を定めてしまいがちですが、師匠はそんなことはしません。
「いいトレードをやり、その時に相場が与えてくれるものを受け取る」
と静かに、しかし確固たる意志を持つ瞳で語ってます。(イメージ)
これってめちゃくちゃ謙虚な姿勢ですよね。つい経験や結果がついてくると、何とか目標まで粘ろうとか色々やってしまいそうなところですが、あくまでトレーダーは相場の流れに乗るだけです。大抵のトレーダーは相場の波を操作することはできません。そうであれば、1日の目標を立てたところで自分の思惑通りにはいかないもの。逆に目標があるせいで、冷静さを欠いてしまうことにもなりかねません。
デモかリアルか
ヘイズ師匠は直接的にデモトレードについて述べてはいません。よくデモトレードは意味がないという声も耳にします。そう言われる一つの要素はリアルほどの緊張感がないからでしょう。
ヘイズ師匠の次の言葉は参考になります。
「相場の感触を知るために小さなトレードをよくやる。それは小さなお金でも、それによって集中が強いられるから。」
なるほど。あえて小さなお金でもリアルにトレードすることで、集中できるってことですね。
トレードのコツ
「同じ状況が何度も何度も現れ、腕のいいトレーダーでもほとんどが得意技は一つか二つで、同じことを何度も繰り返している。」
トレード手法についてこんなふうにヘイズ師匠は述べています。相場のある種の特徴的な動きは何度も現れる。自分の得意な形もいくつかに絞られる。ならばそこを取ることに集中しろ。特技を磨いて絞る。それだけで儲かる。ということですね。
いまはネットでFXに関する知識はいくらでも手に入ります。
でも大事なことは、特技を見つけて磨くこと。
そして、ヘイズ師匠は自身の一番のトレードルールを簡潔にこう述べています。
「意地を張らないこと」
深いですよね。これって、なかなかできることではありません。
「意地を張ってトレーダーのキャリアを終わりにしたくなければ、その日のうちに撤退して翌日また戻る方がいい。だからこそ、自身の強みは「悪いトレードから立ち直ること」。」
ヘイズ師匠、かっこいいです。
そして悪いトレードから立ち直るために、小さな勝ちトレードをいくつかつなげていくそうです。つまり一撃ホームランで損失を埋め合わせようとしない。これも大事ですよね。リベンジトレードはとても高くつきます。
まとめ
ヘイズ師匠がショートが得意と明言しているように、トレーダーには得意な方があるのかもしれません。それは利き手がどちらかと似ているとも書いてありました。自分にとっての「利き手」はどちらでしょうか?
また、トレーディングで大事なのはタイミング。でも、そこをドンピシャで当てるのは難しい。だからこその分割エントリー。というのもとても理にかなっていると思いました。
負けポジションからの増し玉は禁物という多くのトレーダーの概念とは違いますよね。でも、要となるのはリスク管理。つまりこの場合ポジションの大きさであることは間違い無いでしょう。
リスクコントロールされた増し玉で、全体の勝率を上げ、尚且つ諦めのいいトレードをする。
欲に駆られず、焦りに負けず、淡々と相場と向き合う。
確かにヘイズ師匠は、最高にクールな相場師であります。
重要なポイントのおさらい
1. 自己認識と柔軟性: 自分の強みと限界を理解し、それに従う姿勢が印象的です。トレードにおいては、自分の得意な手法を繰り返すことが成功への鍵だと認識しています。
2. 逆張りショートの得意技: 逆張りショートを好む一方で、その日の相場の状況や時間帯に応じて手法を変える柔軟さも持っています。特に、一日の終わりには慎重になる姿勢は、リスク管理の一環として非常に理にかなっています。
3. 試し玉と分割エントリー: 最初のポジションは試し玉として捉え、必要に応じてポジションを追加する手法を取っています。これにより、リスクを最小限に抑えつつ、状況が自分に有利になった場合に利益を最大化しようとしています。
4. 損切りの感覚: 明確なストップルールはないものの、損切りを感覚的に行い、翌日また新たにスタートすることを重視しています。過去に執着せず、未来に向けて再スタートを切るという考え方は、心理的な負担を軽減するための大事な要素でしょう。
5. 時間と規律: トレードの時間帯を最初の1時間半に絞ることで、集中力を高めつつリスクを限定しています。また、利益の目標を設定せず、相場が与えてくれるものを受け取る姿勢は、欲に惑わされない冷静な判断を可能にしています。
6. 特技を磨くことの重要性: あらゆる相場で勝とうとするのではなく、自分が得意とする特定のパターンに集中することで、勝率を高める戦略を取っています。
7. 意地を張らない: どんなに難しい相場でも、無理をせずに撤退することがキャリアを長続きさせるために重要であると理解している点が、非常にクールで現実的です。



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